🩺 “健康なうちに主治医を持つ”という選択

〜病気を防ぐより先に、信頼を育てる〜

「調子が悪くなったら病院に行けばいい」
そんなふうに思っている人は、意外と多いかもしれません。

病院は“何かあったときに行く場所”、
医師は“病気を診る人”というイメージ。

それ自体は間違いではありません。
でも私は、医療の現場に立つ中で、いつもこう感じています。

「本当に困ってから、初めて医療を探し始める」ことのリスクは、想像以上に大きい。

これは単に「早期発見が大切です」といった話ではありません。
もっと根っこの部分にある、“医療との関係性”にまつわる考察です。

本稿では、「なぜ“元気なうちに主治医を持つ”ことが、現代の安心投資になり得るのか」について、現役医師としての視点から深掘りしていきます。


■ 体調を崩してからでは、遅いことがある

突然の発熱、動悸、だるさ、胸の違和感——
思いがけず体が不調を訴えたとき、人は誰しも不安になります。

でも、そこで初めてスマホでクリニックを検索し、口コミを読み漁って、診療時間に間に合うか焦る——

こうした行動が、いかにストレスフルで不確実か。

私の元を訪れる患者さんの中には、「どこに相談していいかわからなかった」と不安のなかで受診された方が多くいます。

医療との関係がゼロから始まるとき、そこには“孤立”があります。


■ 主治医の役割は、「治すこと」ではなく「寄り添うこと」

医師は何かあったときに助けてくれる存在——
それは間違いありません。

でも、**“何もないときにも医師がいることの意味”**を、もっと多くの人に知ってほしい。

主治医とは、
・病名がつかない不調を聞いてくれる人
・健康診断の数値の変化に気づく人
・ストレスや生活リズムの乱れを見逃さない人

つまり、「病気ではない部分」も診る人です。

「なんとなく最近疲れやすい」
「夜が寝づらくなった」
「食欲が落ちたけど、原因がわからない」

そんな、他人から見れば“些細”に思えるような変化も、
主治医はあなたの生活背景や体質を知った上で、意味を見出そうとします。


■ 健康なときこそ、信頼関係を築けるとき

「まだ困ってないのに、医者とつながる意味あるの?」

そう感じる方もいるかもしれません。

でも私からすれば、“困っていない今”だからこそ、信頼関係を築ける時間があるのです。

医療の現場でよくあるのは、
「初診でいきなり複雑な状態で来られても、背景がわからず最適な判断が難しい」
という現実。

症状だけでなく、その人の“暮らし”や“価値観”に触れている医師であれば、判断の精度も、アドバイスの実効性もまるで違います。

医療に必要なのは、知識や技術だけではなく、“その人を知っていること”

それを可能にするのが、“健康なときからの関係”です。


■ 実例から学ぶ:「もっと早く相談していれば」

ある50代の男性。
仕事も順調、見た目にも健康そのものでした。

ある日、軽い胸の違和感を感じながらも「まあ大丈夫だろう」と放置。
しかし翌週、心筋梗塞で搬送され、心臓カテーテル治療が必要になりました。

ご本人はこう言いました。

「ちょっと不安だったけど、誰に相談していいかわからなかった」

私が主治医であれば、おそらくもっと早い段階で対応ができたはずです。

この「相談する相手がいない」という孤立感こそが、健康リスクを何倍にも高めてしまいます。


■ 医療との関係は、“契約”ではなく“信頼”

「個人医サービスって、お金持ち向けの特別なものじゃないの?」

そんな誤解もあります。

でも本質は、**“医療と信頼でつながっているかどうか”**だけ。

高額な治療が必要なわけでもなく、毎月通院する必要もありません。

大切なのは、「何かあったとき、すぐに相談できる相手がいる」という感覚です。

私たちは日々、保険、住宅、教育など、将来の安心のために備えています。
医療もまた、そうあるべきではないでしょうか?


■ Truvitaが目指す医療

私は「Truvita(トルヴィータ)」という主治医契約サービスを通じて、病気だけではなく、“その人の人生”に寄り添う医療を提供しています。

たとえば:

  • 定期的な健康チェック
  • 食事・運動・ストレスの相談
  • 医療機関選びのサポート
  • ご家族の健康相談

——そういった細やかな支援を、信頼関係のもとで、自然に行える関係

これは医療というより、ライフパートナーに近い感覚かもしれません。


■ 終わりに:医療を“他人ごと”にしないで

健康な今だからこそ、自分に問いかけてみてください。

  • 体調を崩したら、誰に相談しますか?
  • 気になる不調があったとき、どこに行けばいいですか?
  • 医療の判断を、信頼できる誰かに任せられますか?

もし、その答えに迷いがあるなら、
“今この瞬間”が、主治医との関係を築くチャンスかもしれません。

健康なうちに、信頼できる医師とつながっておく。
それは、あなたの未来への一番静かな備えになると、私は信じています。

ー Truvita

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